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調理師の専門学校、実際に何を学ぶの?

調理師になるために、専門学校に通うことを検討しているものの、今ひとつ就職後についてイメージできずに、入学するか迷っていませんか?今回は、調理師の専門学校でどのようなことを学び、卒業することでどんな仕事に就職できるのかご紹介します。

調理師の専門学校を出ると、どうなるの?

もし、あなたが外食産業で働くことさえできれば良い、というのであれば、必ずしも調理師の専門学校で学ぶ必要はないのかもしれません。時間を使い、学費をかけて調理師専門学校に通わなくても、飲食店に2年以上勤務すれば、調理師免許の受験資格を取得できますので、外食産業への道が自然と開かれていくからです。

しかし、それでも専門学校へ通う理由とは何でしょうか?ここでは、調理師の専門学校を出ると、どうなるのかご紹介します。

調理に関する仕事に就職できる

調理師の専門学校を卒業すると、国家資格である調理師免許を取得できます。免許を取得できれば、調理師免許取得者を優遇する事業所にも就職しやすくなります。

さらに、自分のお店を開業したいと思ったら、食品衛生責任者の資格を申請すれば、独立を果たすことができます。

京都調理師専門学校には、毎年多くの学生が、将来、外食産業で働くために入学します。卒業後の就職率・進学率は、ここ数年100%です。なぜ、これほどまでに就職率が高いのか。それには、明確な理由があります。

京都調理師専門学校には、キャリアアドバイザーや担任、副担任が在籍しており、学生が第一希望の就職先で働けるよう、就職活動をサポートしているからです。外食産業に強い講師が就職先についてのヒアリングを実施し、第一希望の就職先を見つけられるように、履歴書の書き方や就職相談、面接対策まで徹底的に指導していくため、高い確率で希望のお店に就職できます。

京都調理師専門学校を卒業した後でも、学校に問い合わせをすれば、再就職先の紹介や個別カウンセリング、転職活動中のサポートまで手厚い対応をしてくれるため、いつまでも外食産業で生計をたてていくことができます。

調理に関する人が働く場所は?

調理師の専門学校を卒業して、調理師免許を取得すれば、町中で見かける飲食店のほとんどが、就職先としての候補になります。たとえば、個人料理店やホテル、レストラン、カフェ、保育園、幼稚園、小中学校、病院、福祉施設の集団調理など、多種多様です。

これらの中でも、もっとも調理師が多く働く場所は、飲食店やレストランです。一人前の料理人になるために、料理技術を磨くことを目的に就職する調理師も多く、料理人としての経験や知識、技術を得て、それを高めていくためには、最適な職場です。

他にも、介護施設や福祉施設は、調理師にとって人気の高い就職先です。上記のような町中の飲食店やレストランは、お店に訪問していただくお客さまにおいしい料理を提供することが主な仕事になります。

しかし、介護施設や福祉施設では、栄養士や管理栄養士が作成した献立に沿って、健康な体を維持するのに必要な栄養バランスなどに注意し、一人ひとりの状況に合わせた食事を作ることが、最大の目的になります。

調理師の中には、飲食店や小中学校、福祉施設の厨房で働き、一定の経験を積んだあと、自分のお店を開業し経営を始める人もいます。その場合、調理師の専門学校で学んだ、経営や店舗デザインなどの知識が、客足の絶えない店づくりを行ううえで役立ちます。

調理師の専門学校で学ぶ「健康」

調理師の専門学校に入学すると、「人の健康」についての講義も受けます。健康の捉え方は、人によってさまざまです。単に、病気にかかっていなければ、健康なのでしょうか?はたして、その状態を健康だと明言できるのでしょうか。

調理師の専門学校では、健康の概念や、理想とする健康状態を維持するにはどうすればいいのか、健康な状態を維持するために必要な食生活について学んでいきます。他にも、調理師の役割や調理師法の概要に触れながら、人の健康と調理との関係を、体系的に学んでいきます。

健康とは

あなたにとって「健康」とは、どのような状態のことでしょうか。

「健康」という言葉の定義としては、世界保健機関(WHO)が、「健康とは、身体的にも精神的にも社会的にもすべての要素がそろった良好な状態のことをいい、単に疾病や虚弱ではないということではない」としています。

つまり、WHOの定義する健康は、病気にかかることなく、身体的にも精神的にも社会的にも良好であることが絶対的な条件となっていることがわかります。

では、年齢を重ねて身体的に衰え、疾病などにかかりやすい高齢者は健康ではないということなのでしょうか。

それは違います。年齢を重ねても生きがいを持ちながら、やる気に満ち溢れた高齢者は、たくさんいます。高齢者になったからといって、不健康であるとは言えないのです。

そのため、WHOは、1999年に開催された総会で、「健康とは、身体的にも精神的にも社会的にもすべての要素がそろった、生きがいのあるプロセスを大切に、さまざまなでき事を大きく捉えた、心豊かな状態のことをいい、単に疾病や虚弱ではないということではない」と提案しました。

これまでのWHOの健康に対する概念と異なるところ、それは従来よりも、健康と定義する概念が広くなり、生きがいのあるプロセスを大切する要素が追加されたことで、どれだけ年齢を重ねて病気にかかりやすい状態になっても、自分なりに生きがいを見つけ、生活の質や満足感を高めながら充実した人生を送ることが、健康であると定義されるようになりました。

少し抽象的な内容ではありますが、調理師の専門学校では、このような世界的な定義や、法律に関する内容も含めて、健康について、テキストをベースに深く学ぶことができます。

健康と食、調理との関係

健康的な体を目指していくにあたって、健康寿命について考えたことはありますか?健康寿命とは、心身ともに健康的な生活を送れる年齢のことです。寝たきりや認知症などになることなく、日常のことを自分で行える年齢のことを意味します。

その健康寿命を延ばし、周囲の補助を必要とせず、元気な生活を続けるためには、食生活を充実させる必要があります。人間の体は、幼児期、学童期、思春期、青年期、成人期、高齢期へとライフステージが変化するため、それぞれの時期にあった食事を摂ることで、健康なからだを維持することができます。

ライフステージの中でも、成人期の中盤以降になれば、年々基礎代謝が低下し、からだの色々なところに不調が見られるようになります。この時期に、栄養バランスが崩れた食生活を送っていると、血糖値や血圧、血中コレステロールの値などが基準値を超えることがあり、生活習慣病の原因となります。

健康的なからだを維持していくには、「食生活」というものを、空腹を満たし、満足感を得るための行為として考えるのではなく、「自分のからだを作るもの」と捉えることが必要です。その上で、調理に必要な食材の安全性や栄養バランス、マナーも含めて学び直すことが大切なのです。

調理師専門学校で、実際に学べることは?

中学校や高等学校を卒業すると、一人前の料理人になるために、さまざまな場所で知識や技術を学び、修行を重ねることでスキルアップを図ることができます。プロの料理人の中には、調理師の専門学校に入学せず、飲食店での下積みを経て、一流のシェフとして評価される人もいます。

一方で、調理師の専門学校に通い、就職前に調理師としての基本的な土台を形成してから働き始める料理人もいます。実際に、働き始める前に、調理師の専門学校に行くことで、どのような専門的なことを学ぶことができるのでしょうか?ここでは、調理師専門学校に入学することで、実際に学べることをご紹介します。

調理について専門に学ぶ

調理師専門学校では、一流の調理師になるために、調理についての基礎知識から、専門的な知識や技能を、徐々にレベルアップしながら学んでいきます。人のからだを健康的に維持するには、健全な食生活を送る必要があり、栄養バランスのとれた食事を作るには、調理に関する専門的な知識と技術が必要です。食の安全性を確保するには、衛生管理に必要な知識を用いて、お客さまに対して安全な食事を提供しなければいけません。

また、調理師は、食と健康をつなぐ社会的な使命を持つ者として、伝統的な調理技術や調理様式を受け継ぎます。調理技術だけではなく、かつての料理人が築き上げ、大切に継承してきた食文化を、後世につなぐことは重要な役割ではないでしょうか。

調理師専門学校では、食文化や古くからの調理技術も学び、腕を磨きつつ、お客さまに喜んでいただけるおいしさの理論を、カリキュラムを通して学びます。

調理師専門学校で食文化に関することを習得し、現在の社会の状況に照らしあわせて適切に人々のニーズを捉えることで、調理師免許を持つプロの料理人としてのスキルを発揮できます。調理師専門学校を卒業して、未来の外食産業をリードするには、調理についての幅広い知識や先人たちによって受け継がれてきた調理技法をしっかりと学んでいくことが必要です。

調理に関する資格を取る

調理師専門学校を卒業すると、国家資格である調理師免許はもちろん、コースによっては食品技術管理専門士や、調理師養成施設助手などの調理に関する資格を取得することもできます。また、文部科学省が認定する「専門士」の称号も付与されます。

これら基本的な調理資格以外にも、合格には卒業後6年以上の実務経験が必要な専門調理師・調理技能士や、食に対して専門的な知識を持つ食生活アドバイザー2級・3級、製菓衛生師などの難関資格を突破することを目標とし、短い期間で多くの知識やスキルを習得していくことができます。

調理に関する資格を取得するには、筆記試験や実技試験をクリアしていく必要がありますが、調理師専門学校には、資格試験に詳しいエキスパートが多数在籍しているため、最速・最短で合格するにはどうすれば良いのか、試験における対策方法を教わることができます。

インターネット環境さえあればいつでも資格試験の勉強ができるよう、京都調理師専門学校には、e-Learningなどの仕組みも充実しています。講師のお手本の動画を閲覧でき、実技試験に対しても、余裕をもった対策を練ることができます。

調理師以外にも、さまざまな難関試験を受験することは非常に意味のあることで、見事合格できれば、就職活動の際に高い評価を得られますし、実際に就職してからもその知識は役に立つでしょう。実際、最近の料理業界では、難関試験を突破し、高度な専門的な資格を取得していなければできない仕事も増えているため、学校のバックアップがあるうちに、多くの資格取得を目指すと良いでしょう。

調理師免許を取得する2つの道

ところで、調理師の専門学校へ通う費用は、決して安いものではありません。一度入学すれば、1年~2年間を集中的に勉強しなければ、卒業できません。

一方で、専門学校に通わず調理師を目指す場合、調理師試験に受験し合格することで、国家資格である調理師の資格を取得できます。そのためには、飲食業界で2年以上の実務経験を積み、都道府県知事が実施している調理師試験を突破することが絶対的な条件となります。

この2つの方法、どのような違いがあるのでしょうか。

調理師の資格を専門学校で取得するには、都道府県知事の指定を受けている調理師養成施設へ入学しなければいけません。その施設で厚生労働省によって定められたカリキュラムを学び、必要な単位を取得し卒業します。その後、住所地の都道府県知事に対して免許を申請すると調理師名簿に登録されて調理師免許が交付されます。

いかがでしょうか。

この調理師専門学校に通う場合は、調理師免許は卒業と同時に取得できるため、調理師試験を受験する必要がなく、飲食業界での2年以上の実務経験も必要ありません。その上さらに、専門学校でしか学べない、調理に関する深い知識や造詣を深めることができます。

どちらが良いかは人それぞれです。その中で、京都調理師専門学校に魅力を感じて、私たちの学校に通われることがあれば、私たちは全力であなたの「調理師になりたい」という夢を応援します。

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