フランス料理便りVol.14【ポンヌフ・・・・・・・】
2017年7月31日
【ポン・ヌフという料理とお菓子】
こんにちは、フランス料理講師の坂本三郎です。
今日はポンヌフという料理とお菓子についてお話しいたします。
ポンヌフ( Pont Neuf)は、パリのセーヌ川に架かる橋で、
パリに現存する最古の橋です。
ちょうどシテ島を横切る形で二つのアーチ橋からなっています。
1991年、レオス・カラックス監督のフランス映画、
『ポン・ヌフの恋人』(Les Amants du Pont Neuf)で、
クローズアップされ、非常にロケーションが良く、
パリっ子たちのデート・スポットとしても有名です。
前置きはさておき、お菓子のポン・ヌフは、
サクッとしたパイ生地の中に、
カスタードクリームとシュー生地を合わせた
モッチリした食感の生地が絞られています。
表面はラズベリーの赤と粉糖の白がパイ生地で
交差させているのが特徴で、
シテ島を横切る橋の様を表現しています。
一方、料理のポン・ヌフは一辺1cm角、長さ
5㎝以上に切ったスティック状の馬鈴薯のフライで、
1603年、アンリ四世時代に橋が落成、
彼がフライドポテトを好んだので、
フライドポテトをポン・ヌフと呼ぶようになったそうです。
アリュメット(マッチ棒)、ポンヌフなどは、
フレンチフライの太さや形を表す呼び名で、
かのフランス料理史上最も偉大な料理人
「オーギュスト・エスコフィエ」の本にも
レシピが記載されている列記としたフランス料理なのです。
シンプルに見えても、表面はカリッと、
中はしっとり揚げるフレンチのテクニックを、
是非、京調校で身につけましょう。